PPR 管および対応融着継手 「GS」
従来、ベトナムの給水・給湯配管では、主に鉄管(亜鉛めっき鋼管)と塩化ビニル管が使用されていました。亜鉛めっき鋼管ですが、腐食によって濁り水を発生させ、最悪、朽ちてしまいます。
また、塩化ビニル管は、錆びないものの耐熱性や耐久性が劣るために問題となっていました。
対して、1996 年に登場したのがPPR 管です。
PPR とはポリプロピレンランダムコポリマープラスチックの略称です。
現在、その優れた耐食性、耐熱性、耐久性、施工性から全国的に普及しており、多くの建設プロジェクトで採用されています。
ベンカンでは、T&S社と共同開発したPPR管および対応する融着継手GS(German Standard)を取り扱っております。
生産は、T&S社に委託しており、最新の設備、原材料(ドイツ製・韓国製)によって高い品質を維持しております。
ブランド名のGSとは、ドイツ規格の略称となっており、これはT&S社の創業者であるリン会長がドイツで研修しドイツの厳格な製造管理・品質管理に感銘し、製造メーカーとしてあるべき姿が高品質という事でブランド名になっております。
GSの特⾧としては、
・鉄管ではありませんので、耐食性に優れ錆びる心配がありません。
・塩化ビニル管と同じ樹脂製ですが、耐熱性や耐久性が飛躍的に向上しています。
・鉄管と比較して、軽量であるため、施工性に優れています。
・融着により組織的に一体化させて接合する水密性、気密性に優れています。
融着継手は、受口構造となっています。
切断したPPR管の管端表面と継手の受口内部を専用の溶着機で加熱します。
加熱された箇所は溶解しますので、継手にPPR 管を差し込みます。
規程時間を置くと溶解部分が硬化し、接合が完了します。
用途:給水、給湯、冷却水、その他流体。
最高使用温度:90℃未満。
・DIN 8077 (ポリプロピレン管- PP-H, PP-B, PP-R, PP-RCTの寸法)
・DIN 8078 (ポリプロピレン管- PP-H, PP-B, PP-R, PP-RCTの一般的な品質要件と試験)
・DIN 16962 (圧力配管用ポリプロピレン管継手のエルボ寸法)
2.接合の手順
①PPR 管を切断し、融着する管端の表面の不純物などを除去します。
②融着継手の受口内部の不純物などを除去します。
③PPR 管の管端の規定箇所に差込代をマーキングします。
④PPR 管と融着継手を溶着機で加熱、規定箇所を規定時間、融解させます。
⑤融解箇所が硬化する前に、融着継手にPPR 管を差込代の正しい位置まで差し込みます。
⑤正しい位置で規定時間を保持して、融着箇所の硬化(接合)を確認します。
注意点:
・PPR 管および対応する融着継手以外のものを溶着しないでください。
・指定した溶着機以外を使用しないでください。
・決められた溶着時間と保持時間を遵守してください。
・PPR の差込が規定位置よりも浅かったり、深かったりしないようにしてください。
Video
施工動画