BENKAN VIETNAMはホーチミン市近郊であるロンアン省の工場でロストワックスによるステンレス鋳造品を製造しております。
ロストワックス精密鋳造により複雑な形状でもローコストで高い寸法精度で製作可能です。
配管継手の製造で培ったノウハウを元にお客様のご要望に沿った製品を製造いたします。
ベンカン・ベトナムの製造ラインにはロストワックス精密鋳造・機械加工・熱処理・酸洗処理・検査・組立工程があります。
また、表面処理においても既存の取引先がありますのでご要望があれば対応いたします。
1. ワックスパターン射出成型
あらかじめ設計、加工された金型にワックスを流し込み、製品と同じ形状のワックス模型(ワックスパターン)を成形をします。
2. ツリー組立
成形したワックスパターンをランナーに組み立てをします。
ランナーとは、溶かした金属(溶湯)を流し込む鋳込み口から製品の原型部まで流れるための通路です。
組み立て後の見た目から、組み立てたワックスを「ツリー」とも呼びます。
3. コーティング
耐火度が高く熱膨張が少ないジルコン粉などの耐火物とコロダイルシリカなどの粘結材を混合した泥状の鋳型材にワックス模型を浸漬(ディッピング)し、耐火物粒子を振り(サンディング)かけます。
ディッピングとサンディングを繰り返して規定の厚みにし、十分乾燥させます。
4. 脱ろう
鋳型を十分に乾燥させた後に、脱ろう機内で高圧・高温の水蒸気を吹きかける事で鋳型内のワックスを溶かして落とします。
ワックスをロストさせるということでロストワックス精密鋳造の名称はこの工程から来ています。
5. 焼成、溶解
脱ろう工程で除去できなかったワックスの燃焼除去および耐火物の鋳型を焼結し、鋳型強度を上げるということを目的にして、1,000~1,200℃にて焼成をいたします。
6. 注湯
溶かした金属(ベンカン・ベトナムではステンレス鋼)を焼成した鋳型に注ぎ込みます。
7. 熱処理
ステンレス本来の性能を引き出すため、固溶加熱処理を行っています。
「固溶化熱処理」とは 適温に加熱・保持し、材料の合金成分を固体の中に溶かし込み(固溶させる)、析出物を出さないように急冷する処理です。
オーステナイト系ステンレスに対して行われる事が多く、目的は加工・溶接などによって生じた内部応力の除去、劣化した耐食性の向上など組織改善のために行います。
検査…ノギスやハイトゲージによる寸法測定、ゲージ検査、外観検査、耐圧検査など実施しております。
このような工程でつくられたロストワックス精密鋳造は、表面の仕上がりが綺麗かつ複雑で寸法精度の高い形状の製品が製作可能です。
ベンカン・ベトナムでは日本水準での品質管理や社内一貫生産によるノンストップでお客様にお届けすることが可能です。
大量生産や多品種小ロットでのご要望も承りますのでお気軽にお問い合わせください。